鍼灸の効果

鍼灸の部位や効果毎に異なる『経穴』について詳しく解説!

鍼灸は部位やツボに対して鍼を刺すものですが、そのツボのことを経穴といいます。鍼灸の施術を受ける方は痛みなどの症状改善や美容効果に期待されているわけですが、その内容により経穴は異なるのです。そこで今回は、経穴について部位や症状ごとの種類をご紹介します。

1. 部位や症状によって異なる

鍼灸というのは、鍼や灸を使用して経穴と呼ばれるツボを刺激することによって、体質や症状の改善を促すというものです。経穴は全身に361個あるといわれており、それぞれ大体の場所は決まっているものの、微妙に変化するものとなります。身体は個人差がありますので経穴に関しても人によって違いますし、体調によっても場所が若干変わることがありますので、施術の際に正確に見極めなければならないのです。

361個も存在している経穴ですが、それぞれ刺激することによる効果が異なります。部位や症状によって決まるもので、まずはどの部位でどのような症状が出ているのかを詳しく確かめることになるのです。その結果を踏まえて、どの経穴を刺激するのかを選択するという流れになります。

経穴は素人でも探し当てることは可能ですが、的確に刺激するとなると確かな知識と経験が必要になります。しっかりと経穴を刺激しなければ効果は半減してしまいますので、ピンポイントで刺激するために見極める力が求められるのです。

基本的にはそれぞれの経穴は一箇所ずつですが、経穴によっては左右に存在している場合があります。その場合は両方を刺激することでバランスをとらなければなりません。また、経穴への刺激は力を強くすればいいというわけではなく、気持ちいいと感じる程度の力で十分です。

2. 部位ごとの経穴

部位ごとの経穴ですが、代表的なものは以下のとおりです。

2-1. 肩

肩にある経穴である『肩井(けんせい)』には、肩周辺の血行をよくするという効果があります。肩こり特攻のツボと呼ばれることもあるほど肩こりに対して効果の高いと有名な経穴ですので、まず肩こりを解消するためにはこの経血に対して刺激を与えることがおすすめです。両肩と首の付根の部分に存在しています。

2-2. 首

デスクワークをされている方に出やすい首コリなどの症状が代表的な首ですが、普段から大きな負担がかかる部位となります。首は頭の重さを常に支えていますので、PC作業などで首の角度が前傾になればなるほど、首の筋肉には大きな負担がかかっているということになるのです。そんな首の症状を和らげるために効果的な経穴は、『天柱(てんちゅう)』、『完骨(かんこつ)』、『風池(ふうち)』の3つとなります。それぞれ首の後ろ側、生え際から耳の裏にかけての部分に存在しており、後頭部の神経とも深い関わりがあります。

2-3. 腰

腰の経穴は『環跳(かんちょう)』といい、腰というよりはお尻に近い部分に存在しています。お尻に力を入れたときにくぼみができる部分がありますが、その位置が目安となります。股関節周辺の血行促進効果があり、血行がスムーズになることで体内の老廃物が排出されるようにもなりますので、シミやしわができにくくなるので美容的な面で大きなメリットとなるでしょう。膝の痛みや股関節痛にも効果があるといわれています。

2-4. 耳

耳の経穴は『聴宮(ちょうきゅう)』といいます。口を開けたときに耳の前部分にくぼむ箇所があると思いますが、それが聴宮の位置です。左右にありますので、どちらも顔の中心部分に向かって力を加えるようにして刺激します。疲労やストレスなどで発生した耳鳴りに関しても改善に期待ができます。

3. 症状改善のための経穴

痛みなどを伴う症状別に経穴が存在しています。代表的なものは以下のとおりです。

3-1. 生理痛

生理痛の症状は人によってさまざまですが、痛みが重い方ほど日常生活に大きな影響を与えてしまうので、少しでも症状を和らげたいと思われているのではないでしょうか。そんな生理痛に関しても、効果に期待ができる経穴は存在しているのです。一つは『気海(きかい)』という経穴で、正中線という体の中心を示す位置でおへそから数えて指二本分下の位置に存在しています。そこからさらに指二本分下には『関元(かんげん』という経穴があり、生理痛の緩和や生理不順の改善などに効果があります。

3-2. 冷え性

冷え性というのは体の一部のみが極端に冷えを感じてしまう症状のことで、手足などの末端部分によく見られる症状となります。原因にはいくつもありますが、どのような原因の場合でも効果に期待ができる経穴が『三陰交(さんいんこう)』です。

足の内側にあるくるぶしから数えて指三〜四本の位置に存在しています。指圧でも十分ですが、鍼や灸ですとよりダイレクトに刺激することが可能です。

3-3. 頭痛

頭痛の症状改善をする際に刺激する経穴は合谷(ごうこく)となります。両手の人差指と親指根本にあるくぼみ部分で、押すと痛みを感じる部分です。

頭痛にもいくつかの種類がありますので、偏頭痛であればこの経穴への刺激によって改善が期待できます。万能のツボと呼ばれるほど複数の効果がありますので、歯の痛みに関しても効果的です。

4. 美容効果のための経穴

経穴には美容効果に期待ができるものも存在しています。たとえば飢点(きてん)と呼ばれる耳の前部分に存在している経穴を刺激することによって、自律神経の乱れに起因する食欲の増加であれば、改善が見込めるのです。正常な食欲になることで、必要以上にカロリーを摂取することはなくなるため健康的な体作りにもなります。

また、左右の耳の下部分に天容(てんよう)という経穴があり、刺激することでリンパの流れを促進したり、むくみの原因となる水分が溜まることなく吐き出されるように促したりする効果があります。その結果、顔のむくみ解消につながるというわけです。足のむくみ解消の場合には、陰陵泉(いんりょうせん)という経穴を刺激すれば大丈夫です。

5. まとめ

鍼灸はしっかりと症状や体の状態を確かめることで、経穴や部位に対して鍼を指して改善を促します。今回ご紹介したのはあくまでも一例ですが、鍼灸によって改善が見込める症状にお悩みの方は一度お試しください。

「太田ウィル整骨院」では通常の鍼灸のほかに、美容鍼も施術メニューとしてご用意しております。お気軽にお問い合わせください。

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